2020年3月4日更新
Q.調光レンズってどんなレンズなの?
A.紫外線が当たるとカラー濃度が変化するレンズです。
レンズも様々な種類があり、必要なシーンに合わせてレンズをお選びいただくことが重要です。
今回はメガネやサングラスでスポーツをする、特に自転車に乗る方におすすめの調光(ちょうこう)レンズの特徴をご案内させていただきます。
【 調光レンズとは 】
最初にお伝えしたように調光レンズとは
紫外線が当たることでレンズのカラー濃度が変化する(色が薄くなったり濃くなったりする)レンズです。
間違えてはいけないのは、太陽光の明るさに応じてレンズの濃さが変わるのではありません。
曇っている日でも紫外線さえ当たればレンズは変色します。
紫外線量が少ない↓
紫外線量が多い↓
調光レンズは紫外線が当たる屋外ではサングラスのように
グレーやブラウンといった濃い色に変化し、
紫外線が当たらない屋内や夜間には
ほぼ透明の状態か薄い色で使用できます。
ちなみに、調光レンズは色が変わるレンズだから
変光(へんこう)レンズと間違えられることがあります。
実は変光レンズという名称のレンズはありません。
しかし、「へんこうレンズ」と聞くと
私達メガネ販売員は、偏光(へんこう)レンズのことだと
思って、間違ったご案内をしてしまいます。
偏光レンズと調光レンズ、
名前を聞いただけでは間違えてしまいそうです。
調光レンズには偏光レンズと異なり
眩しさの原因となる乱反射をカットする機能がありませんので
ご注意ください。
この調光機能と偏光機能の両方を備えたレンズも
一部取り扱いがございます。
【 調光レンズの色の変わり方について 】
・発色(クリア→色が変化する):約1分
・退色(色が変化した状態→クリアに戻る):約5〜15分
色の濃さは紫外線量と気温によって変わります。
紫外線量が多いと色が濃くなりますが、
気温が高いと色が濃くなりにくくなるため
気温が高く、紫外線量が多い夏の晴れた海辺よりも
気温が低く、紫外線量が多い冬の晴れた雪山ほうが
色がより濃くなります。
以下で分かりやすく、説明されています。
『日本医用光学機器工業会 眼鏡部会』からの注意事項
また、調光レンズには透過率の幅(変化量)に
広い狭いがあります。
左は透過率の幅の狭い調光レンズ、右は広い調光レンズ
透過率の幅が狭いと元から色がついていて
そこからさらに濃くなっていくため、
元々サングラスとして掛けて、紫外線量が多いときには
さらに濃い状態になり、直接光の眩しさを抑えます。
対して透過率の幅が広いとクリアに近い状態から
濃くなっていくとことで、メガネとしても使えます。
【 調光レンズのメリット 】
紫外線量と気温に応じてレンズカラーが変化するのが
特徴ですので、クリアとカラーのサングラスを掛けかえる
手間を省くことができます!
そのため、自転車での朝から夜まで長時間走る
ロングライドで使いたいという方や
普段用メガネ&サングラスを1本で兼用して使用したい方に
おすすめです。
ロードバイク向け調光サングラス例
オークリー EVZERO PATH(9313-06)
普段用メガネ&サングラス兼用例
ZEAL WALTZ
【 調光レンズのデメリット 】
現行の車のフロントガラスはほとんどに
紫外線カットフィルムがついているため
車内で調光レンズを使用しても色が変わりません。
そのため、ドライブ用には適していません。
また、クリアから色が濃くなるスピードに比べて
濃い色の状態からクリアへ戻るスピードが遅いので
トンネルへ入った時や室内に戻った時に
すぐにはクリアになりません。
最後に、
「調光レンズは寿命がある」といいますが厳密に言えば
答えはYesです。ただし、使えなくなる訳ではありません。
どのレンズにも寿命があり、経年変化によって
紫外線を吸収してきてしまいレンズが黄色くなってきます。
調光レンズも同じように経年変化した場合に
「レンズの濃さが変化しにくくなる」ので
調光レンズとしての色が変化する機能が
最初の時よりも低下して色が濃くならなくなります。
どのレンズも経年変化は起こりますので
「調光レンズだけが寿命が早い」ではありませんので
ご安心ください!
調光レンズにも様々なカラーに変化するものがございます。
店頭で体験して頂き、シーンや見え方に合わせて
ご提案させていただきます。
今回のアンサー担当は落合でした!
次回の「偏光レンズの特徴」編も
楽しみに!!!