眼鏡レンズのカラーは一般的な区別として
グレー系、ブラウン系といった
レンズの『色』によって区分されます。
しかし、メガネ・サングラスにおいては
もう一つ『カテゴリー』という区別方法があります。
眼鏡レンズは工業製品である以上、
日本工業規格(JIS規格)の中で
【屈折補正用眼鏡レンズの基本的要求事項】
と定められています。
安全性に関する基本的要求事項として
1.一般的要求事項
①性能
レンズはJIS規格に適合すること。
②設計
使用時に予想される危険性の全般を低減させるように設計すること。
2.材料
①生理的適合性
通常使用によりアレルギー反応を生じる材料を使わないこと。
②燃焼性
燃焼しやすい材料を使わないこと。
③機械的強度
準静荷重の試験に耐えること。
(直径22mmの鋼球を100Nの力でレンズへ押し付ける)
ここまでは、レンズの設計についての項目です。
ここからはレンズカラーに関する規格になります。
車の運転や道路歩行時の安全性のため、
レンズの色や色調について規定されています。
3.透過率
①一般的要求事項
屈折補正用眼鏡レンズとしては、
視感透過率が3%以下になってはいけない。
②運転中の使用を目的としたレンズの追加要求事項
視感透過率8%以下のレンズは、
運転用または路上での使用は禁止。
メガネのカラーレンズ(色付きレンズ)には
5つのレンズカテゴリーというものがあり、
以下のように区分されています。
カテゴリー0:視感透過率80%を超えるもの
カテゴリー1:視感透過率43%を超え、80%以下のもの
カテゴリ-2:視感透過率18%を超え、43%以下のもの
カテゴリー3:視感透過率8%を超え、18%以下のもの
カテゴリー4:視感透過率3%を超え、8%以下のもの
つまり、カテゴリー4に属しているレンズは
日中においても運転不適合色となります。
一般的に販売されているサングラスは
カテゴリー3に属しているものが多いです。
ただし、夜間の運転においては
視感透過率が75%以上であることとされており、
カテゴリー1でも濃度によっては不適合ということになります。
また、信号光認知のため
赤、黄、緑、青の色を識別できる色調
であることも言われています。
4.分類 どんなカラーが施されているか。
①無色レンズ
カラーが施されていない。
②クリアレンズ
濃度20%未満(視感透過率80%を超える)カラーが施されている。
③均一カラーレンズ
濃度20%以上のフルカラーが施されている。
④グラディエントカラー
濃度20%以上のグラディエントカラーが施されている。
サングラスを購入する際、
一般に販売されているサングラスには
商品説明に視感透過率が明記されています。
度付きレンズにされる場合にも
必ずレンズの視感透過率を
確認をしていただくことをおすすめします。
※2018年10月にJIS規格が改正されました。
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