今回サポートさせて頂いたお客様は
海上でボートを使っている中、
眩しさをなんとかしたいというご要望でした。
お話を伺うと、一級小型船舶免許をお持ちでした。
一級小型船舶は、
海里が無制限で総トン数20トン未満のボート、または
用途がスポーツやレクリエーションに限定された
長さ24メートル未満のボートの運転ができます。
つまり、ヨットで世界一周も可能な
いわばボート免許のトップクラスと言えます。
ところで皆様は
いつも歩くときや運転するときなど
何に気をつけていますか?
多くの方が、何かに衝突しないように
事故を起こさないようになど
「安全」に配慮されているのではないでしょうか。
これは、船舶に関しても同じで、航行時の危険を
「自分の目で確認しながら」=「視認しながら」
いかに素早く発見できるかが重要と伺いました。
水路調査不十分、船位不確認、見張不十分で起こる
乗揚事故を防がなければならないからです。
特に用心しなくてはいけないのが「座礁」です。
海底に隠れる岩などが見えていないことで
引き起こされる座礁は命に関わる状況を
生みかねません。
自然の中では常に自分の置かれる状況が変化するため
「自分の目で確認すること」は
全て船長の責任となります。
今回、特に重要と捉えたのは
フレームよりもレンズです。
そこで停泊時や接岸時に有効なサングラスとして
以下のようなご提案をさせていただきました!
●レンズ●
偏光レンズ【グレアブロック】
★おすすめポイント★
①偏光レンズ
②濃淡のあるカラー(グラデーション)
③液晶画面に強い
①偏光レンズ
船舶免許を保持している船長たちが
何を見ているのかというと「岩と浮標式」です。
海図↑で怖いのは(+)で示される暗岩です。
水面よりも高さのある干出岩や干潮時には
水面とほぼ同じ高さになる(※)で示される
洗岩と異なり、常に水面に隠れており、
波によって更に発見しづらくなる場合もあります。
また、これらの確認と同時に
岩礁・浅瀬、沈船の様な障害物に対しての
危険信号である舵標識や
方位標識などの浮標式にも
気を配らなければなりません。
これらを常に自分の目で確認し続けるということは
当然、水面を見続けるということです。
しかし水面は反射が強く非常に眩しく、
普通のサングラスでは
根本的に反射を消すことはできません。
そこで、カラーレンズではなく
「海面のギラツキ」を軽減し
光のストレスから守ってくれる
偏光レンズをおすすめしました。
↓裸眼で水面を見た時
↓偏光サングラスで水面を見た時
水面のギラツキがなくなり、岩の輪郭や大きさまで
はっきりと確認できるようになります。
また、喫水線から舵もしくはスクリューが
ぶつからない深さといえば小型船舶の場合は、
ほぼ2m以下。
このぐらいなら偏光レンズが充分、活躍できます。
②濃淡のあるカラー
海上は非常に眩しいので透過率10%前後の
カラーをご案内したいところです。
しかし、操縦席からキャビン、エンジンルームを
覗いた時に薄暗いところがあります。
色の濃いサングラスを使用している場合には
さっとそれを外せば良いかもしれませんが、
面倒ですよね。
そこで濃淡があるレンズであればレンズ下部の
色の薄い所で見ることができるため、
掛け外しをせずに済みます。
ちょっと意識的に目線を使うか、
アゴの上げ下げで調整ができます。
↓色の濃い部分で見る時
(いつも通り使って下さい)
↓色の薄い部分で見る時
(軽くアゴをを上げてレンズ下部を使います)
③液晶に強い
船長は操縦と同時にGPSや魚群探知機など
液晶画面をみることもあります。
一般的に偏光度の高い偏光レンズは
液晶画面が見づらくなることがあります。
その理由は液晶画面にも偏光の技術が入っており、
偏光軸と偏光軸が重なり合うと光が透過せずに
暗くなってしまうのです。
しかし、今回オススメしたグレアブロックは
偏光度をあえて低く設定しています。
そのため、液晶画面を見ても色合いが変わらず、かつ
海面のギラツキをしっかりカットしてくれます。
左から
偏光なし、グレアブロック、一般の偏光サングラス
濃淡があり偏光度が絶妙に設定されている
【グレアブロック】は液晶を見る際にも
非常に便利に使用することができます!
●フレーム●
ZEAL【VERO2nd】
★おすすめポイント★
①お顔を覆うデザイン
②軽量フレームでかけ心地が抜群
③度付きにしたいということ
①お顔を覆うデザイン
遮光性があり、お顔をしっかり覆います。
テンプル(柄の部分)は弾力があり、
モダン(柄の先端)にはゴム製のカバーが
ついているので、汗をかいてもずれにくいです。
フレーム内側に厚みがあり、
上下からの光が入りにくいようになっています。
②軽量フレームでかけ心地が抜群
ナイロン素材で非常に軽く仕上がっています。
そのため、長時間かけていても鼻やこめかみなどに
痛みを感じませんので、
しっかりと操縦に集中することができます。
③度付きにしたい
度付き対応可能なフレームです。
強度近視や乱視、遠視の方、
遠近両用希望の方にも対応しております。
2023.9.6更新
現在グレアブロックは生産が終了しました。
ご了承くださいませ。
グラスヒュッテでは、
それぞれの条件や規定等に合わせて
ぴったりのサングラスをアドバイスさせていただき
お悩みに合わせてノーズパッドなどで
お顔に合うよう調整も行います。
こちらについてのご相談は
立松までお声掛け下さいませ