名古屋栄のスポーツサングラス・メガネ専門店グラスヒュッテ
Glas Hutte

グラスヒュッテの日常

ICRXさんにご協力頂きこんなレンズ交換を致しました/特別編

こんにちは!グラスヒュッテのヒガシです。

実は今年の春ごろ当店のお客様からこんなお声がありました。

『100%のレンズを度付きに出来ませんでしょうか??』

結論から申し上げます。
『100%のレンズ交換に関する作成は不可能』です。

当初は当店に取り扱いが無い為「出来ません」とご返答しようと考えていたのですが、ハイカーブのスペシャリストICRXさんとお客様と相談したところ『是非やってみましょう』と返答がありICRXさんご協力のもと作成してみました。

まずお持ち込み頂いたもでるがこちらの『100% S2 』というフレーム。

自転車競輪選手のペーター・サガン選手のモデルが毎年発売されており自転車ユーザーには有名なブランドです。
基本的に眼鏡店には並ぶことがない商品で、私も現物は初めてみました。

当店で取扱いのあるOAKLEYのジョウブレイカーやRUDYPROJECTのカットラインに近いなぁと思いましたがレンズの形状が明らかに違いました。

作成を困難にした要因

①100%のS2というモデルは海外製のサングラス特有の、レンズカーブが1方向にしかない事です。
基本的に当店が扱う商品のレンズの表面は球面になっており度付にした際でも似たような形で対応できます。

しかし今回のS2の様に、1方向のみにしか湾曲してないとなると基本的には作成が困難になります。

②度付きにするにはレンズサイズがデカすぎる。
度付きのレンズというのは必ずレンズ径というサイズがきまっており、それを収まるように削り出して加工していきます。
ジョウブレイカーのダイレクトも左右のレンズを合わせればなんとか度なしの一枚板のレンズに寄せられるのですが、このS2はどう見てもサイズオーバーでした。

③レンズを固定する箇所が少ない。
ジョウブレイカーはレンズ自体を上下のフレームでしっかり挟み込んで固定できるので作成出来ていたのですが、このS2のレンズを固定する箇所は鼻当て付近の柔らかい樹脂素材と、ヒンジ箇所の引っ掛けだけでした。フレームが太くて丈夫なら話は少し変わってくるのですが100%S2は軽量で柔らかい素材だった為レンズをしっかり固定出来ない可能性がありました。

これらの問題を抱えながらできたのがこちらになります。⇩

100%S2 度付

作成度数
RS:-5.00
LS:-5.00

正直オーダーした私ヒガシは大変驚きました。作成事例は【世界初】です。(R3.11.24現在)
元々のS2とほぼ変わらないサイズ感で仕上がっております。

ICRXさんの技術レベルの高さがうかがえました!!
なんと通常の作成期間を大幅に超え、毎日手作業で約半年もかかっております!!すごすぎます!

ホントに感謝しきれません。

ですが先の問題をクリアできたかというと実はそうではありません。
①度付のレンズは表面が球面になってしまった為フレームしっかりは収まりませんでした。
②S2自体のレンズサイズがデカすぎたため少しレンズシェイプを変更して作成しました。
③レンズの固定箇所があまりにももろい為接着剤で固定することになりました。

結果として、
1・作成に期間・コストをかけすぎてしまう点
2・失敗した際のやり直しが全く効かない点
3・レンズがデカすぎて自重で取れる可能性がある点
4・100%の塗装が取れる可能性があり度付きレンズとの相性が悪い点
5・加工機でトレスできなかった点

等などの問題点が残る為、当店とICRXさんの結論としましたは、
今後100%のレンズ交換等のオーダーは一切受け付けない(作れない)ということになりました。

その為今回はA様の為だけの特別な作成事例となります。
今後はとにかく大切にご使用くださいませ。

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